衣服は外気温や年齢、発育、使用目的や状況によって選択する必要があります。生後1〜2か月頃では体温調節機能は未熟なために服の主目的は保温であり、全身を覆う長着が主体です。ただ、この頃に股関節の動きを妨げると先天性股関節脱臼になりやすく、オムツも含め下肢が自由に動かせる様な、ゆったりとした服装が基本です。
保湿性や通気性の良い、頻回の洗濯にも耐えうる肌ざわりの良い木綿の下着、伸縮性が良く体型に合った動きやすい服、子どもが着脱しやすい単純な形の服を四季の変化に合わせて使用するのが基本です。一般的には服の主目的が保温である生後2か月頃までは大人より1枚多めの服装で、その後は大人と同程度、生後6か月頃以降は大人よりも1枚少なめと言われます。子どもは走り回りますので、大人よりも暑さを感じますし、発汗も多く、薄着が基本です。幼児では少なくとも大人よりも1枚少なめか同程度で、子どもが気持ち良く感じる服装にして下さい。
冷たい空気は下に移動しますので、寝ている赤ちゃんは成人よりも寒く感じているかもしれません。逆に、床暖房やホットカーペットの上の赤ちゃんは、暖かく感じており、長時間になると低温熱傷や熱中症などにも注意が必要です。抱っこ紐での抱っこでは、お母さんの体温で赤ちゃんは温かくなります。ベビーカー内は夏では地面近いため暑くなりますが、冬は地面に近いほど気温が低く、風にも配慮する服装が必要です。
暑がり、寒がり、よく動く子、静かな子など子どもの個性や体質の違いにも考慮が必要です。夏冬にかかわらず、下着は通気性や吸湿性が良い清潔な木綿の製品が基本で、冬でも子どもに発熱インナーの下着は不要です。
自分で服を着れる場合は脱着しやすい服で、事故防止の観点からは紐類やフードは付いてない方がよく、なるべくシンプルな服を選んで下さい。
|