新型インフルエンザの流行のピークは過ぎましたが、今後はいつものインフルエンザも加わりながら流行します。新型は感染しても軽い症状で治る子も多く、全く症状の出ない子もいます。いつものインフルエンザと同様に考えていただいてよいと思います。
インフルエンザは高熱、関節痛、筋肉痛、頭痛、咳など症状が強く、年少児では脳症が、高齢者では肺炎が問題となります。うがい、マスク、手洗いなどをお願いします。
昨シーズンまでは香港型やソ連型といわれる2つのタイプのA型とB型が毎年流行していましたが、昨年の夏からは新型といわれるA型も加わりました。毎年ウイルスが変化しますので、昨年に感染していてもまた感染します。3種類のA型とB型といったように、一冬で数回インフルエンザにかかることもあります。
感染後1〜4日で急に発熱し、38〜40℃が4〜7日間続きます。他の風邪に比べ寒気、関節痛、筋肉痛、咳など、症状が強いのが特徴です。ワクチン接種で軽症化が期待できます。
脳症は乳幼児に生じやすく、意識の低下や長時間の痙攣が特徴で、脳に後遺症を残しやすい病気です。高熱だから脳症になるわけではありません。
ボルタレンやポンタールなどの解熱剤を使用した場合に脳症が生じやすいとされています。安全性が高いのはアセトアミノフェン(カロナールなど)のみです。薬局や病院でもらう総合感冒薬などのほとんどに解熱剤が含まれています。注意して下さい。
インフルエンザの治療薬は発熱出現後2日以内の開始が有効で、早期のほうが症状は軽く治ります。しかし、治療薬は使用しなくても治ります。タミフルは安全性にため1歳未満と異常行動出現の可能性のため10歳台での使用は原則控えるようになっています。ただ、発熱自体でも幻覚、幻聴、異常行動が出現する場合があります。少なくとも発症2日間は子どもの行動への注意が必要です。
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