咳などを介して伝播、流行し、高熱や関節痛、筋肉痛、頭痛、咳など症状が出ます。年少児では脳症が、高齢者では肺炎が問題となります。
2種類のA型と2種類のB型ウイルスが流行し、ウイルスは大小様々な変化を常におこしますので毎年感染しますし、一冬で2、3回発症することもあります。
ウイルスと接触後1〜3日で発症し、39℃程が2〜7日間続き、高熱のために熱性けいれんや幻覚(幻視、幻聴)などによる異常行動が生じやすくなります。けがをしないように注意して下さい。
ボルタレンやポンタールなどの脳症を起こしやすくする解熱剤があります。解熱剤は熱のため機嫌が悪く寝てくれないなどに限定してアセトアミノフェン(カロナール、コカールなど)を少量使用するなどにとどめて下さい。総合感冒薬(いわゆる風邪薬)のほとんどに解熱剤が含まれており、脳症を起こしやすくする解熱剤が含まれている薬もありますので、病院や薬局でもらう薬にも注意が必要です。
脳症は小児、特に3歳までの乳幼児に生じやすく、意識障害や痙攣が長時間持続して脳に後遺症を残しやすい病気です。解熱剤を使用しなくてもなりますし、高熱だから脳症になるわけではありません。
タミフルやリレンザなどの治療薬は発症2日までの使用で症状を軽くしますが、使用しなくても4、5日程度で治ります。タミフル使用時での異常行動が指摘されていますが、他の治療薬でも、治療薬を使用しなくても発生しています。高熱になると脳細胞から化学物質が過剰に放出されるため、神経系の未熟な小児では熱せん妄(幻覚、異常行動)が生じやすくなるためと考えられています。
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