インフルエンザが流行しています。例年は1月から流行が始まるのですが、今年は11月から流行が始まりました。インフルエンザは香港型とソ連型の2種類のA型とB型という3種類が毎年流行します。現在はソ連型が流行の主流です。今後は香港型やB型が流行する可能性があり、ソ連型に感染しても香港型やB型のインフルエンザには感染しますので、今後も要注意です。
年少児では脳症が、高齢者では肺炎が問題となるやっかいな病気です。ワクチン接種で予防したり、軽症化が期待出来ます。インフルエンザワクチンには2種類のA型とB型に効くように成分が調整されております。
インフルエンザウイルスに感染後1〜3日で急に発熱し、38〜40℃が4〜7日間続きます。一旦、熱が下がったように見えた後再度上がることも時々あります。寒気、関節痛、筋肉痛、咳などの症状が強いのが特徴です。
診断はのどか鼻腔内の粘液で行い、15分ほどで診断できます。
インフルエンザ脳症は3歳までの乳幼児に生じやすく、発熱と同じ日や翌日になります。意識の低下や長時間の痙攣が特徴です。脳に後遺症を残しやすい病気です。高熱だから脳症になるわけではありません。熱だけでは頭に異常はきません。
ボルタレンやポンタールなどの解熱剤を使用した場合に脳症が生じやすいとされています。その他にも脳症をおこすやすいとされる解熱剤が数種類あります。病院でもらったり、薬局で買った総合感冒剤(風邪薬)にも脳症を起こしやすいとされる解熱剤が入っている場合が多くみられます。安全性が高いのはアセトアミノフェン(カロナールなど)のみです。解熱剤は数時間は熱を下げる作用はありますが、病気そのものを治す力はありません。
小児では治療薬のタミフルやリレンザでの異常行動が報告されております。薬を飲まなくてもインフルエンザ自体での異常行動の報告もあります。インフルエンザの初期2日間は薬の使用、使用しないにかかわらず、子どもの言動に注意し、目を離さないようにして下さい。
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