生後6か月頃から思春期までの子どもの肌は性ホルモンの関係で乾燥します。特に、空気が乾燥する冬になると皮膚はさらに乾燥しますので、汗をかいたり温かくなると痒みを訴えます。暖房をつけたり布団に入ると痒みが増してイライラや不眠の原因になります。
お風呂ではベビー石鹸や木綿のタオルなどでやさしく洗って痒みの原因となる汗やあかを落とし、石鹸をよく洗い流すようにして下さい。石鹸分が残ると痒みが増しますし、かぶれの原因となります。また、タオルでゴシゴシ洗うと皮膚を傷つけ、皮膚の機能を破綻させ、よけいに悪化し、痒みが増します。
直接肌に触れる下着などは吸湿性の良い木綿のものを1、2回洗って柔らかくしてから使用して下さい。抱っこする人の服なども含め毛糸などの刺激が赤ちゃんや子供の肌に直接触れないようにして下さい。
アトピー性皮膚炎は遺伝、体質、ストレス、友人関係、生活環境、アレルギー、感染、日光、食事、ほこりやダニなど多くの因子が悪化に関係しています。血液検査で原因を探すことは不適切です。食物制限は食べれば皮膚の症状が悪化する食物のみに限定して下さい。極端な食物制限は発育異常をおこしますし、皮膚炎を悪化させる可能性もあります。
スベスベの肌にする必要はありませんが、皮膚を傷つけたり、不眠は困ります。保湿作用のある軟膏を使用し、赤みが強い時は炎症を抑える軟膏も必要です。掻くと皮膚のバリア機能が低下し、保湿機能が低下し、刺激物質が皮膚内に侵入しやすくなり、症状が悪化します。スキンケアが大切です。痒みの強い時には痒みを抑える内服薬も併用して下さい
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