2017年11月27日


 寒くなりました。夜に咳き込む風邪、嘔吐下痢症、細気管支炎の子を多く見かけます。インフルエンザが流行の兆しを見せています。今年は少し早く流行が来るのかもしれません。手足口病やヘルパンギーナ、おたふくかぜ、水ぼうそう、症状が発熱だけの風邪はありますが大きな流行にはなっていません。
 インフルエンザワクチンは感染を完全に防止する程の効果はありませんが、感染しても軽症で治ります。希望者は接種をして下さい。大きな子では1回の接種で済みますが、小さな子では2回の接種が良いと思います。
 インフルエンザでは年少児では脳症が、高齢者では肺炎が問題となります。現在流行しているのはA型です。
 ウイルスと接触後1〜3日で発症し、高熱のために熱性けいれんや幻覚による異常行動が生じやすくなります。高熱になると神経系の未熟な小児では熱せん妄(幻視、幻覚、異常行動)が生じやすくなるためと考えられています。怪我をしないように注意し、熱せん妄が1時間以上続く場合は受診して下さい。
 治療にはタミフル、リレンザ、イナビルなどが使われますが、発症早期に治療を開始したほうが効果があります。タミフルは美味しくありませんので、服用を拒否する子もいます。治療することで発熱期間などが短くなり良いのですが、薬を使用しなければならないわけではなく、薬を使用しなくても自然に治ります。
 ボルタレンやポンタールなどの脳症を起こしやすくする解熱剤があります。解熱剤は熱のため機嫌が悪く寝てくれないなどに限定してアセトアミノフェン(カロナールなど)を少量使用するなどにとどめて下さい。総合感冒薬(いわゆる風邪薬)のほとんどに解熱剤が含まれており、脳症を起こしやすくする解熱剤が含まれている薬もあります。注意が必要です。脳症は意識障害や痙攣が長時間持続して脳に後遺症を残しやすい病気ですが発生は非常に稀です。解熱剤を使用しなくてもなりますし、高熱だから脳症になるわけではありません。 
 細気管支炎は細い気管支が狭くなり、肺に出入りする空気の流れが妨げられ、呼吸困難を引き起こし、特に息を吐くことが困難な状況になる病気で、多くのウイルス感染症で発症し、5月頃まで流行します。これらのウイルスに対する治療薬はありませんし、集団生活をしている限り予防は不可能です。
 初期は咳、鼻水などの風邪の症状が2日程続いた後、息を吐くときにゼーゼーという音がしたり、呼吸回数が多くなり、呼吸時に胸が凹みます。水分摂取を心がけ、加温、加湿も心がけて下さい。咳き込んだ時には抱っこしてあげたり、上体を起こして背中をさすってあげると少し楽になります。ほとんどの乳児では症状は軽度で治ります。ただ、一部の乳児では、呼吸困難が悪化し、入院を必要となる場合もあります。小さな子が鼻水に咳を伴っている場合は小児科専門医を受診して下さい。




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