令和2年1月17日


 寒い日が続いています。インフルエンザは大きな流行にならずに続いています。例年は最初にA型が流行して、後にB型が流行するのが一般的です。現在はA型が主流となっており、今後はB型が流行しなければ大きな流行にならずに済むと思います。今後のインフルエンザの流行はB型の発生状況次第と思います。夜に咳き込む風邪、嘔吐下痢症、細気管支炎の流行も続いています。また、リンゴ病、水ぼうそう、症状が発熱だけの風邪もあります。
 インフルエンザは高熱のために熱性けいれんや幻覚(幻視、幻聴)による異常行動が生じやすくなります。高熱になると神経系の未熟な小児では熱せん妄(幻覚、異常行動)が生じやすくなるためと考えられています。発熱時に、壁に向かって一人でしゃべる、一人で笑う、「アンパンマンが来る」「−が見える」「怖い」などと叫ぶ、恐怖の対象から逃げようとするといった行動が時々見られます。怪我をしないように注意し、熱せん妄が1時間以上続く場合は受診して下さい。
 治療にはタミフル、リレンザ、イナビル、ゾフルーザなどが使われますが、発症早期に治療を開始したほうが効果があります。タミフルは美味しくありませんので、服用を拒否する子もいます。治療することで発熱期間などが短くなり良いのですが、薬を使用しなければならないわけではなく、薬を使用しなくても自然に治ります。
 脳症を起こしやすくする解熱剤があります。解熱剤は熱のため機嫌が悪く寝てくれないなどに限定してアセトアミノフェン(カロナールなど)を少量使用するなどにとどめて下さい。総合感冒薬(いわゆる風邪薬)のほとんどに解熱剤が含まれており、脳症を起こしやすくする解熱剤が含まれている薬もあります。注意が必要です。脳症は意識障害や痙攣が長時間持続して脳に後遺症を残しやすい病気ですが発生は非常に稀です。解熱剤を使用しなくてもなりますし、高熱だから脳症になるわけではありません。
 細気管支炎では初期は鼻水、くしゃみ、微熱、咳などの感冒様症状です。咳、鼻水などの風邪の症状が2日程続いた後、息を吐くときにゼーゼーという音がしたり、呼吸回数が多くなり、呼吸時に胸が凹みます。ほとんどの乳児では症状は軽度で治りますが、一部の乳児では、呼吸困難が悪化し、入院を必要となる場合もあります。小さな子が鼻水に咳を伴っている場合は小児科専門医を受診して下さい。
 現在流行中の嘔吐下痢症は腹痛や嘔吐が主症状で下痢を伴わないか軽症で治る場合が多くなっています。嘔吐は1日程度で治まりますが、下痢は淡黄色の水様便になることが多く、4〜5日間続きます。多くのウイルスが原因となりますが、これらのウイルスを抑える薬はありません。




Copyright © こばやし小児科 All Rights Reserved.

PAGE TOP