令和6年4月22


 入学や新学期で、子どもたちの環境が大きく変化しています。このような環境の変化にゆっくりとしか適応できない子もいます。何となく元気がない、腹痛、頭痛、登園や登校が困難になるなどの体調を崩す子も多くなります。体調不良を理解してあげて、精神的なサポートと体調管理をお願いいたします。

 暖かくなってきました。インフルエンザA型、B型、新型コロナウイルス感染症の発生も少なくなってきています。子どもでの症状は軽症で治る傾向が強く、過剰なまでの心配は不要と思います。その他には、軽症で治る嘔吐下痢症や夜に咳き込む風邪は依然として流行しており、症状が発熱だけの風邪、のどの痛みを訴える風邪、鼻水の強い子、細気管支炎、手足口病などもあります。ウイルス性の風邪に加え、黄砂やPM2,5、花粉の影響もあり、咳や鼻水、目のかゆみを訴える子もおります。黄砂やPM2,5は咳や鼻水の症状を悪化させます。

 細気管支炎の初期は鼻水、くしゃみ、微熱、咳などの感冒様症状です。咳、鼻水などの風邪の症状が2日程続いた後、息を吐くときにゼーゼーという音がしたり、呼吸回数が多くなり、呼吸時に胸が凹みます。主な原因はRSウイルスで、パラインフルエンザウイルス、アデノウイルス、メタニューモウイルスなどのウイルスでも生じます。大きな子では鼻風邪で済みますが、乳幼児では稀に細気管支炎や肺炎となる場合があります。小さな子が鼻水に咳を伴っている場合は小児科専門医を受診して下さい。

 5月5日はこどもの日です。言葉、行動、運動などの発達で気になることがあれば小児科専門医にご相談下さい。健診での身長や体重の数値を母子手帳の後ろのほうにある男女の年齢別の身長や体重を書き込めるグラフに印をつけて下さい。自分の子供が日本人の平均に比べて身長や体重がどの位置にあり、伸び率はどうかなどがわかります。身長がかなり低い場合はホルモンの分泌が少ないなどの病気のこともあります。ホルモンを補充する治療で身長は良く伸びます。

 2歳頃までの肥満体は問題ないのですが、それ以降では問題になることもあります。小学校以降でかなり太っている場合は脂肪肝など肝機能や糖尿病のチェックが必要です。体に異常が生じるほどの肥満は困ります。逆に、痩せすぎも困ります。低身長や子宮や卵巣の発育不全などを伴いやすく、やせ体型にも程度があり、個人差があります。低身長、将来の不妊や骨粗しょう症などになりやすく、特に10代のダイエットは危険です。 




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