令和6年7月19日


 非常に暑い日が続きますので、熱中症に注意が必要です。新型コロナウイルス感染症はまた流行し始めました。手足口病はまだ流行しています。その他には、軽症で治る嘔吐下痢症や夜に咳き込む風邪は依然として流行しており、症状が発熱だけの風邪、のどの痛みを訴える風邪、鼻水の強い子、細気管支炎などもあります。

 手足口病は口周囲、手のひら、足の裏に小さな水泡性の発疹ができます。乳幼児では肘、膝や臀部(お尻)にも発疹ができます。口内炎になると痛みを伴います。有効な治療薬は無く、数日〜1週間で自然治癒します。

 コクサッキーA16とエンテロウイルス71が主な原因ですが、多くのウイルスがありますので何回も手足口病になります。感染力は発疹出現の前後2日間が強いのですが、ウイルスは咽頭からは1〜2週間、糞便からは約1か月も排出されます。

 感染しても無症状の感染児もいますので、発病した急性期の子だけを登園禁止にしても施設内での感染の拡大を防ぐことは困難で、手足口病は登園、登校を禁止にすべき伝染病には含まれていません。

 熱中症は気温が高いとき、湿度の高いとき、急に気温が上昇したとき、無風状態、砂やアスファルトなどの日光の反射が多い所などが起こりやすいとされています。空調のない室内でのスポーツも要注意です。子ども達の環境をチェックし、予防を心がけてください。日頃から運動や外遊びを奨励し、暑さに慣れるような生活(暑熱順化)を心がけることも大切です。

 晴天のときには照り返しのために地面に近い低い位置の気温が高く、子どものほうが暑さを感じています。特にベビーカーの中は風通しも悪く注意が必要です。晴れた日の空調を止めた車の中は非常に暑くなりますので、子どもを車内に放置する事は止めて下さい。

 多量の発汗で脱水や電解質の喪失が生じ、水分の補給が追いつかない場合に脱力感、嘔吐、頭痛などがおこります。また、大量の汗で電解質の喪失が強い場合に、電解質の含まない水分の補給を長期間続けると、筋肉の興奮性が亢進してふくらはぎのこむら返りが起こります。涼しい場所で休ませ、身体の冷却やイオン飲料水などの水分補給をします。

 さらに進行すると、強い脱水に加え体温調節機能が破綻しますので、体温が異常に上昇し、熱自体や循環不全による全身臓器の障害が生じます。強い疲労感や嘔吐、意識障害などの症状が出ている場合は、点滴や入院が必要です。少しでも、意識がおかしくて、自分で水分が飲めないようであれば、救急車を要請して下さい。

 睡眠不足、運動不足、風邪などの体調不良は暑熱障害を起こしやすくなります。服装は通気性の良い、放熱を促進する服を使用し、外では帽子をかぶって下さい。子供の顔が赤く、汗をかなりかいている時は涼しい場所で休ませてあげて下さい。




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