令和8年6月19日


 暑くなり、熱中症や食中毒に注意が必要な季節になりました。軽症で治る嘔吐下痢症や夜に咳き込む風邪、症状が発熱だけの風邪、のどの痛みを訴える風邪、手足口病などもありますが、これからの時期は、病気の発生は少なく、秋までは小児科外来は混まなくなるのが一般的です。予防接種や日頃気になっていることを相談するには良い時期と思います。

 言葉、行動、運動などの発達で気になることがあれば小児科専門医にご相談下さい。健診での身長や体重の数値を母子手帳の後ろのほうにある男女の年齢別の身長や体重を書き込めるグラフに印をつけて下さい。自分の子どもが日本人の平均に比べて身長や体重がどの位置にあり、伸び率はどうかなどがわかります。身長がかなり低い場合はホルモンの分泌が少ないなどの病気のこともあります。ホルモンを補充する治療で身長は良く伸びます。

 熱中症は急に暑くなった時や、体が暑熱環境や体の発熱に馴れていないために生じます。@気温は高いときに起こりやすいのですが、気温はそれほどでもなくても湿度の高いときA前日に比べ急に気温が上昇したB無風状態C砂やアスファルトなどの日光の反射が多い所などが起こりやすいとされています。マスクも息苦しさを伴います。子ども達の環境をチェックし、予防を心がけてください。日頃から運動や外遊びを奨励し、暑さに慣れるような生活を心がけることも大切です。

 晴天のときには照り返しのために地面に近い低い位置の気温が高く、子どものほうが暑さを感じています。特にベビーカーの中は風通しも悪く注意が必要です。晴れた日の空調を止めた車の中は非常に暑くなりますので、子どもを車内に放置する事は止めて下さい。

 細菌性食中毒は腸炎ビブリオ、カンピロバクター、サルモネラ、腸管出血性大腸菌、黄色ブドウ球菌などが原因で、症状は腹痛、嘔気・嘔吐、下痢など、菌が腸管壁へ侵入すると便に血液や膿が混入します。一般的には、菌が腸管内で増殖して毒素などを出し、発症しますので増殖(8時間から数日)してから発症しますが、ブドウ球菌などは食物の中で増殖して毒素を出し、その増えた毒素を食べての発症ですので食後数時間で発症します。下痢を止める薬は悪い菌の排出も止め、重症化させる可能性があり、使用しないで下さい。

 手足口病は口周囲、手のひら、足の裏に小さな水泡性の発疹ができます。乳幼児では肘、膝や臀部(お尻)にも発疹ができます。口内炎になると痛みを伴います。有効な治療薬は無く、数日〜1週間で自然治癒します。

 コクサッキーA16とエンテロウイルス71が主な原因ですが、多くのウイルスがありますので何回も手足口病になります。感染力は発疹出現の前後2日間が強いのですが、ウイルスは咽頭からは1〜2週間、糞便からは約1か月も排出されます。

 感染しても無症状の感染児もいますので、発病した急性期の子だけを登園禁止にしても施設内での感染の拡大を防ぐことは困難で、手足口病は登園、登校を禁止にすべき伝染病には含まれていません。




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