2018年12月20日


 寒くなりました。夜に咳き込む風邪、嘔吐下痢症、細気管支炎の流行は続いています。インフルエンザが流行しています。手足口病、水ぼうそう、症状が発熱だけの風邪もありますが、病気の流行は落ち着いています。
 インフルエンザはウイルスと接触後1〜3日で発症し、高熱のために熱性けいれんや幻覚(幻視、幻聴)による異常行動が生じやすくなります。高熱になると神経系の未熟な小児では熱せん妄(幻覚、異常行動)が生じやすくなるためと考えられています。怪我をしないように注意し、熱せん妄が1時間以上続く場合は受診して下さい。
 治療にはタミフル、リレンザ、イナビルなどが使われますが、発症早期に治療を開始したほうが効果があります。タミフルは美味しくありませんので、服用を拒否する子もいます。治療することで発熱期間などが短くなり良いのですが、薬を使用しなければならないわけではなく、薬を使用しなくても自然に治ります。
 ボルタレンやポンタールなどの脳症を起こしやすくする解熱剤があります。解熱剤は熱のため機嫌が悪く寝てくれないなどに限定してアセトアミノフェン(カロナールなど)を少量使用するなどにとどめて下さい。総合感冒薬(いわゆる風邪薬)のほとんどに解熱剤が含まれており、脳症を起こしやすくする解熱剤が含まれている薬もあります。注意が必要です。脳症は意識障害や痙攣が長時間持続して脳に後遺症を残しやすい病気ですが発生は非常に稀です。解熱剤を使用しなくてもなりますし、高熱だから脳症になるわけではありません。
 現在流行中の嘔吐下痢症は腹痛や嘔吐が主症状で下痢を伴わない場合が多いのですが、今後は本格的な嘔吐下痢症が流行すると思います。嘔吐下痢症の潜伏期間は1〜3日で、嘔吐は1日程度で治まります。下痢は淡黄色や白っぽいクリーム色の水様便になることが多く、4〜5日間続きます。現在流行中の嘔吐下痢症は軽症で、下痢を伴わない子もいます。
 ノロウイルス、ロタウイルス、アデノウイルス、サポウイルス、アストロウイルス、パレコウイルスなど、多くのウイルスが原因となりますが、これらのウイルスを抑える薬はありません。水道水での手洗いが基本ですが、消毒用アルコールは効果が不十分で、ミルトンやキッチンハイターなどの塩素系の消毒薬や漂白剤および85℃で1分間以上の加熱がこのウイルスの消毒に有効とされています。
 こたつやホットカーペット、カイロ、湯たんぽ、ストーブなど、低温でも同じ局所に長時間熱(50℃3分)が加えられることとで低温熱傷が生じます。小さな子をホットカーペットや床暖房の上に掛け布団を併用して寝かせれば、乳幼児の体温は危険な領域まで上昇する可能性があり、熱中症になりますので注意して下さい。




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